この記事では、HSPの共感力と同調について詳しく説明しています。
HSPは相手の気持ちを自分のことのように体感してしまうことがあるのですが、
どうしてそんなことが起こるのか、
また、相手に共感するだけではない、HSPならではの特徴について解説しています。
HSPは本音は別にあっても、つい相手に同調してしまい引きずられてしまうことがあります。
この特徴を持つ人が注意して欲しい事柄もあわせて書かれていますので、思い当たる方は読んでみてください!
Contents
自分のことのように体感してしまう
HSPは相手の感情やその場の空気を読むことに長けていますが、読み取るだけでなく、相手の気持ちに同調して「自分のこと」のように感じてしまうところがあります。
失恋した友だちの相談に乗っているうちに、相手の悲しみが乗り移ったかのように自分も辛くなって落ち込んでしまったり、
体調のすぐれない人をケアしていたら同じ部分が痛くなってきたりと、
相手の感情や体調をまるで自分のことのように体感してしまうのです。
HSPはミラーニューロンの働きが活発
HSPは脳内のミラーニューロンという神経細胞の働きが活発であることがわかっています。
ミラーニューロンとは、
他の個体の行動を見て、まるで自身が同じ行動をとっているかのように”鏡”のような反応をすることから名付けられた。
他人がしていることを見て、我がことのように感じる共感(エンパシー)能力を司っていると考えられている。『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用
HSPの共感性が高いのはこのためだと考えられており、相手を見ただけで自分が同じ行動をしたかのように反応してしまうのです。
HSPならではの「共感能力+やさしさ」
相手が辛い状況にあるときに、気持ちを察して寄り添えるのはHSPのすばらしい能力と言えるでしょう。
なぜなら、観察力のある人たちは相手の気持ちを察することはできても、自分のことのように感じ取ることはできないからです。
相手の内面に隠された心情を思いやり、悲しみや苦しみに共感できる能力は、HSPならではのもの。
人の助けが必要とされている場面では重要な働きを成せる稀有な才能なのです。
この能力は介護やカウンセラーなどの職業で存分に活かせることでしょう。
他人の意見についあわせてしまう
しかしこの長所も、度を超すと相手の感情や気分によって自分が振り回されてしまうことになるため注意が必要です。
HSPは相手の話を聞いているうちに深く同調すると、同じ風景を見ているかのように
相手の辛さや悲しみがわかってしまうことがあります。
感じ取った相手の感情が強烈なインパクトを与えた場合、自分の感情が上書きされたかのようにわからなくなってしまうこともあるのです。
これがエスカレートしていくと相手の感情に引きずられてしまい、面倒なことになってしまいます。
そこまでではない場合も、HSPは日頃から相手の気持ちを汲むことが習慣となっているため、つい自分の意見は抑えて相手にあわせてしまいます。
異なる意見を言って軋轢を生んだり場の空気をこわしたくないあまり、反射的に同調してしまうのです。
しかし、本音は別のところにありますから、意にそぐわない行動をせざるを得なくなってしまい、心の中では苦心してしまいます。
テレビや映像にも注意が必要!
このように過剰に相手の気持ちに同調してしまうところがあるため、テレビで流れてくる悲惨なニュースや、ネットでの残酷な映像などを目にする場合も、気を付けなければなりません。
ぼーっと眺めていたニュースから、被害者が受けていた事件発生時の様子を無意識に想像してしまうと、まるで疑似体験をするかのように辛くやりきれない感情を味わうことになってしまうので、注意が必要なのです。
やさしさつけ込まれないように!
他人にも関わらず、相手の気持ちを察して共感できるというのは、他者からしてみたら、思いやりに満ちた情の厚い人とうつることでしょう。
介護だけでなくあらゆる場面で活かせる、有益な才能なのです。
しかし、HSPはやさしい心の持ち主でもありますから、相談や頼まれごとを引き受けたときなどは、親身になって考えるあまり情に溺れてしまいがちです。
この点が悪用されてしまうと、いわゆるサイコパスやエネルギーモンスター(エナジーモンスター)に操られることになりかねません。
他人は他人、と一線を画さないと、救える者も救えなくなってしまいますので、注意が必要です。