HSPはミスをしないようにいつも細心の注意を払っていますが、ささいなことでも注意されたり、指摘されると激しくショックを受けてしまいます。
注意された事実を非HSPの何十倍も重く受け止めてしまうのです。
人目もあるので表面上は平然を装っているかもしれませんが、時には涙が出てきてしまったり、手の震えがとまらなかったり、その場から逃げ出したくなることもあったのではありませんか?
HSPがこのようにミスや失敗に対して大きすぎるほどのダメージを受けてしまうのはなぜなのでしょうか?
この記事では
- ちょっとミスをしただけで激しく落ち込む
- 自分を責め続けてしまう
- ものすごく動揺してしまう
こんな経験のあるHSPの方のために、理由を解説しています。
まるでこの世の終わりかのように感じてしまい、自らを崖っぷちに追いつめてしまう。
そんな瞬間がある方は読んでみてください。
Contents
「人に迷惑をかけてはいけない」と思っている
HSPがミスや失敗に対して過剰すぎるほどダメージを受けてしまうのはなぜなのでしょうか?
HSPは根が真面目なので、
- 失敗はしてはいけない
- ミスをするなんて許されない
と思っている節があります。
いい人であろうとするあまり、いつも優秀でいようとしてしまうのです。
叱られたり注意されることもできるだけ避けたいため、事前に万全の注意を払ってミスのないように務めます。
端からみると一生懸命にやっているように映るのですが、自分が原因で誰かに迷惑をかけることは何があっても避けたい一心なのです。
これは、幼い頃から親や周囲の大人から「人に迷惑をかけてはいけない」と教え込まれてきた影響かもしれません。
「ありのままの自分は無価値」という思い込み
HSPは自分よりも他者を優先してしまう引っ込み思案なところがありますが、これは自尊心や自己価値が低いためとも言われています。
ありのままの自分を認められないために、
・誰かの役に立っていなければいけない
・周りが期待するような人でなければいけない
と考えてしまうのです。
このように、条件付きでないと自分は愛されない、認めてもらえないと思っているため、ありのままの自分では「無価値」だと捉えてしまうのです。
そのため、ささいな指摘や注意をうけただけでも、
人に迷惑をかけた=存在価値がない
と自動的に変換して受け止めてしまうため、足元を揺るがすほどのショックを受けてしまうのです。
叱られることがとても怖い
HSPが叱られたり、注意されたことに過剰に反応しショックを受けてしまうのは、怒られること自体に抵抗感が強く、慣れていない点も考えられます。
幼い頃から親や教師など大人の顔色をうかがって「いい子」でいたHSPは多いことでしょう。
手のかからない良い子と褒められていた一方で、非HSPのように叱られる機会が少なかったため耐性ができていない、とも考えられます。
「怒られること=人格否定」と感じてしまう
また、「怒られること=人格否定」と感じてしまう場合もあります。
パワハラのように実際に人格を否定するような発言を受けた場合はもちろんのこと、ささいなことで過剰に反応して激しく動揺してしまうのは、トラウマの影響が考えられます。
幼少期にしつけに厳しい家庭で育ったり、理不尽に叱られ続けた過去がある場合、それがトラウマとなり、怒られると自動的に「自分の人格そのものを否定された」と感じてしまうことがあります。
「どうしてこんなこともできないんだ!」
「何をやってもダメな子ね」
「お兄ちゃんは出来るのに何であんたはできないの!」
こんな風に頭ごなしに叱責されれば、誰でも辛くて逃げだしたくなるものです。
それがもしもHSC(HSPの子ども)だったら・・・。
子どもにとって親や先生は絶対的な存在であり、逆らうことは死活問題です。
HSCならば繊細な感受性で言葉を深く受け止めてしまい、絶望してしまうのも無理はないでしょう。
心の傷が癒されないまま大人になってしまうと、自己否定ばかりが強くなってしまい、ちょっと叱られただけで人格を否定されたかのように感じてしまうのです。
・もうダメだ、終わった・・・
・全部、自分がいけないんだ
・何をやっても出来ない、価値のない人間なんだ
・どうせ誰にも認めてもらえないし・・・
・生きていていいのかわからない・・・
このように、激しくショックを受けてしまうのです。
ここまで極端ない場合でも、自尊心や自己肯定感が低くなってしまうと、周囲から言われた言葉を鵜呑みにしやすいため、他者から責められるとダメな自分をさらに責め続けてしまい、最終的には逃げ場がなくなってしまいます。
ミスは誰でもするものです。
次に同じミスを犯さないように心がければいいのです。
叱られた、怒られた場合はその事実だけを冷静に見るようにして、あなたの人格とミスは別物、と捉えるようにしましょう。
あなたの人格が否定されることは、どんな時でもあってはならないのです。
すべてを自分ひとりで背負いすぎないで!
強く叱責された場合、HSPは過敏な分、真っ正面から批難を受け止めてしまうので非HSP以上に精神的苦痛を味わうことになります。
けれども、HSPは「時間がなかった」、「誰だれのせいだ」と責任転嫁もせずに自分を強く責めて反省してしまいます。
ただでさえ心の中で自分を責めているので、他者からの指摘は何十倍にもなって心に響いてしまい、自分でエグるほど責めて続けてしまうことでしょう。
けれども、本当に全てあなたのせいなのでしょうか?
真っ当な指摘だったら、素直に自分の誤りを認めて改めれば良いことです。
理不尽な怒りをぶつけられたのだとしたら、それはあなたのせいではありません。
すべての責任をあなたが背負う必要は全くないのです。
ずっと自分を責め続けて落ち込む必要はありません。
反省はある程度までしたら、すっきりと切り替えて行動に移すことが重要です。
人のせいにしたり、相手を責めずにひたすら耐えてしまうHSPですが、見方を変えれば、「問題から逃げずにずっと立ち向かっている」とも考えられませんか?
ここまでずっとひとつのことを思い悩んでこれたのならば、次はそのエネルギーを行動に変えてみてください。
あなたには、もっとやるべきことがあるはずです!