HSPといえば敏感で繊細・・・というイメージがあると思いますが、特徴はそれだけではありません。
かなり広範囲におよんで日常生活に影響を与えているのです。
HSPの特徴というと際立ったものだけをピックアップして語られることが多いのですが、この記事ではHSPの提唱者、エレイン・アーロン博士がまとめた4大特性「DOES」の定義にもとづいて説明していきます。
具体例を中心に説明していますので、HSPの方は「あるある!」とうなづいてしまうことでしょう!
HSPの方なら必読です! 特徴を知ればより自分自身を理解できますよ♪
まずはHSPの特徴を知ろう!
自分がHSPだとわかったら、まず特徴を知ってください。
特徴を知ることで、自分が今まで生きずらいと感じていたことがHSPの気質によるものだとわかると思います。
気質は先天的なものなので変えられませんが、あなたの性格のせいではないのです。
私は自分がHSPだとわかったとき、「性格が弱いからじゃないんだ!」と、長年の胸のつかえがおりたような気持ちになりました。
特徴がわかれば、対策をとることができます!
的確に対処することも、事前に苦手な状況を避けることもできるのです。
逆に、HSPならではの繊細で豊かな感受性を活かすことも、もちろん可能なのです!
まずは知ること。知ることで次の一手が見えてきます!
では、HSPの定義といわれるDOESを解説していきましょう。
HSPの4大特徴「DOES」に該当しなければHSPじゃない!
繊細で感受性がするどい人はみんなHSPなのか?というと違います。
HSPを提唱したエレイン・アーロン博士による定義では、HSPの特徴は4つに分類されており、それぞれの頭文字をとってDOESと呼ばれています。
D(深く処理する:Depth of processing)
O(過剰に刺激を受けやすい:being easily Overstimulated)
E(全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い:being both Emotionally reactive generally and having high Empathy in particular)
S(ささいな刺激を察知する:being aware of Subtle Stimuli)
とアーロン博士は著書『ひといちばい敏感な子』で述べています。
HSPの4大特徴「DOES」とは?
D,O,E,Sの4つ各々でYESがあればHSPです。
Dが2個、Oが1個、Eが1個、Sが6個 というように4つすべてにまんべんなく該当しているかを見ます。
たとえD,E,Sの各特徴がいくつも当てはまったとしても、Oに該当しているものがなければ、3つしか該当していませんのでHSPとは言えません。
それでは、HSPの4大特徴「DOES」をそれぞれ説明していきましょう。
D 「深く処理する」 物事の捉え方が深く、慎重に考えてから行動する
例えばこんなこと・・・
- すこしの説明で全体が理解できる。一を知って十を知る
- お世辞を言われてもすぐに本音を見抜いてしまう
- 物事をはじめるまでにあれこれ考えてしまい、時間がかかる
- ゴシップや世間話よりも、生き方や哲学的なことを話したい
- 本質をついた質問をしてしまい相手が返答に困ることがある
- これから先に起こりうることが数パターン思い浮かぶ
相手の本質を見破る
HSPは洞察力が優れているため、相手が本心とは異なる発言をしていると、ちょっとした違和感やしぐさなどからすぐに見抜いてしまいます。
「見抜こう」としているのではなく、無意識のうちに気が付いてしまうのです。
状況を先回りして行動することができるので、周囲からは「よく気が付く人」と思われていることでしょう。
ただ、無意識に相手の性格や欠点までも見抜いているため、本質をつきすぎた発言で周囲を凍らせてしまうこともあります(他の人も当然わかっていると思いがちなため)。
敏感な人の脳は1つのことに集中しやすいという性質があるため、いったん考えだすと深く物事を捉え、本質まで見極めることが容易なのです。
https://hsp-channel.com/2019/03/01/characteristic-to-too-much-thoughtful/
O 「過剰に刺激を受けやすい」刺激にとても敏感で疲れやすい
例えばこんなこと・・・
- 人混みやイベント、パーティーが苦手で疲れてしまう
- 相手の発言に傷ついてしまい、しばらく忘れられない
- ささいなことでも驚いてしまう
- 映画や音楽、本などの作品に深く感動する
- 人とずっと一緒にいると疲れてしまうのでひとりの時間が必要だ
- 本番に弱く、できることもミスしてしまう
- ずっと見られていると緊張して動揺してしまう
- 選択肢が複雑でたくさんあると混乱して選べない
大勢で集うよりもひとりでいることを好む
HSPは大勢で集まる飲み会やパーティーが苦手です。
1対1や少人数の集まりでは自分のペースを守りやすいのですが、人数が多い場では、周囲の騒音や人いきれ、臭いなど不快になる要素にあふれています。
人数が多いと、それだけ受け取る情報量も増えてしまうため、繊細なセンサーでは受け止めきれないのです。
また、噂話や悪口を耳にしているといたたまれなくなり、その場から逃げ出したくなることもあるでしょう。
ひとりになると疲労がどっと押しよせ、うまく立ち回れなかったことを反省しては、落ち込んでしまうHSPは多いはずです。
https://hsp-channel.com/2019/08/02/drinking-party-measures/
緊張やミスに動揺してしまう
もともと誠実なので、仕事はズルをしたり手を抜いたりすることはせず、ていねいに細部まで気を配って仕上げます。
会社などでは、慎重に物事をすすめ、ミスがない点が評価されることがあるのではないでしょうか。
能力的には高いレベルの作業が可能なのですが、それは自分のペースで進められるという条件下に限ります。
急な変更で時間が差し迫っていたり、常に誰かに監視されているような場では、ミスを連発したり、作業を最後まで終えることができなくなってしまうこともあります。
刺激に対して大きく反応してしまうため、本来の実力を発揮するどころか必要以上に焦ってしまうのです。
https://hsp-channel.com/2019/08/06/how-to-relax-stress-measures/
https://hsp-channel.com/2019/02/26/characteristic-to-cant-multi-task/
E 「感情反応が強く、共感力が高い」他人の気持ちに振り回されやすい、共感しやすい
例えばこんなこと・・・
- 他人からの影響をうけやすく、同調してしまう
- 人が怒られていると自分のことのように感じてしまう
- 映画やドラマは登場人物に感情移入して号泣してしまう
- 相手のちょっとしたしぐさや表情で機嫌や体調がわかる
- 言葉を話せない幼児や動物の気持ちを察することができる
- 自己犠牲がわりと簡単にできてしまう
- 他人よりもまず自分が悪いと思いがち
他人からの影響を受けやすい
HSPの人は相手の感情を敏感に察知する能力にすぐれています。
心情がわかってしまうため「共感力」も高く、相手の気分や感情に影響を受けやすい面があります。
これは自己と他者との「境界線」がもろいために起こります。
相手の心情に寄り添えるのは、もともと心根のやさしいHSPのいい面でもあります。
けれども度を越えると相手の感情に飲み込まれてしまい、ドロ沼へ引きずり込まれてしまうこともあるので注意が必要です。
https://hsp-channel.com/2019/02/25/characteristic-to-synchronize/
自責感が強く、自己犠牲もいとわない
HSPはちょっとした刺激でも神経が高ぶりやすいので、周りからみたらほんの些細なことでも大きく動揺してしまいます。
もともと非HSPのほうが多勢ななかで生活してきたため、人(非HSP)と自分をくらべては、「ダメ人間だ」「弱々しい」と自分を責めてきたことでしょう。
思いやりに満ち責任感が強いため、自分しか気が付いていないことに遭遇すると「何とかしなくては」と考えがちです。
自己犠牲もいとわないため、ひとたびトラブルに見合わせると、「自分が悪いのでは」「自分がうまく対処できなかったからだ」と自責の念にかられてしまいがちです。
https://hsp-channel.com/2019/06/13/how-to-free-yourself/
S 「ささいな刺激を察知する」五感がするどい(音、光、臭い、味、触覚が敏感)
例えばこんなこと・・・
- 冷蔵庫の「ブーン」という低音や時計の秒針の音が気になってしまう
- 強い光やまぶしさに敏感で不快に感じる
- となりに座った人の口臭やタバコの匂いで気分が悪くなる
- 味覚がするどいため、不味いものが食べられない
- カフェインや添加物に敏感に反応してしまう
- 肌着のタグなどチクチクする素材は我慢ができない
- 電磁波に敏感で頭痛がしたりめまいを感じる
- 花粉症などのアレルギー体質だ
- 薬が効き過ぎたり、あわないものがある
- 予感や直観力にすぐれていてよく当たる
五感が敏感で影響を受けやすい
HSPは五感がとても鋭く、非HSPが気にもならないことにも敏感に反応してしまいます。
電子機器の点滅がチカチカして気になる、上の階のひとの足音、電車でとなりに座った人の口臭…などなど。
これは、感覚器官がすぐれているからというわけではなく、非HSPの人に比べて受診センサーが大きく、感度が高性能だから起こることなのです。
情報の要不要にかかわらずあらゆる刺激をキャッチしてしまうため、人が気づかない細かい点や間違いにもすぐに気づくことができるのです。
https://hsp-channel.com/2019/02/27/characteristic-to-senses-are-sensitive/
予感や直観力に優れている
HSPの人は第六感や直観力にすぐれていることが多く、自分でも「勘がよく当たる」など思い当たる節があるのではないでしょうか。
あれこれ考えをめぐらせて結論を導き出すというよりは、スパッとひらめくように答えが出てくるため、非HSPからみたら理解しがたいことのようです。
イメージで物事をとらえているので、論理的に物事を整理したり説明することは苦手です。
HSPの赤ちゃんの脳を調べたところ、右脳の働きが活発なことが発見され、これはHSPの大人も同様の傾向がみられたとのことです。
右脳は直観力、イメージ、空間認知などの働きを担っている部分ですので、HSPが感覚にすぐれ、直観的なのも因果関係があるようです。
最後に~HSPだとわかったら次は対策をとろう!
HSPの4大特徴「DOES」を説明してきましたが、いかがでしたか?
もしもあなたがHSPだとわかったなら、次は対策をとっていきましょう!
HSPの特徴の出かたは人それぞれ異なります。
ひとつの面が強く出る人もいれば、まったく気にならない人もいます。
おなじ特徴でも活かせれば「強み」になりますし、過敏さに偏れば「弱み」になってしまいます。
まさに個性豊か、これをどうコントロールするかはあなた次第です。
あなたがHSPの特徴をコントロールできるようになって、よりよい方向に活かせるお手伝いができたらなによりです!
対策法はカテゴリーの「対策/対処法」に記事がありますので、気になるものがあったら読んでみてください。
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DOESには該当したけれども、自分がHSPかどうかちゃんとチェックしたい!という方には、こちらの記事からHSPチェック診断テストができます
https://hsp-channel.com/2018/11/26/hsp-selfchecklist/