HSPの悩みやストレスの原因のほとんどは人間関係と言い切れるほど、苦労している方が多いのではないでしょうか?
職場の上司、マウンティングしてくる同僚、義理の母、ママ友…。
職場でも、プライベートでも人間関係は誰にでもあるものです。
会っているだけで振り回されたり、ぐったり疲れてしまうHSPも多いことでしょう。
そんなHSPでも、苦手な人とうまくつきあっていける秘訣があるのです。
それもたったの2つ!
しかも自分だけでできてかなり生きやすくなる、ときたらもうやってみるしかありませんよね!
さぁ、あなたも苦手な人とうまくつきあっていく方法を会得してみてください!!
Contents
HSPが苦手な人とうまくつきあう秘訣とは
HSPが苦手な人とうまくつきあう秘訣は、「相手を変えるのではなく、自分を変えること」です。
- 苦手な人の見方を変える
- 苦手な人への態度を変える
そんなことで? と思うかもしれませんが、この2つを変えるだけで、かなり精神的な負担が減り、先行きの見えないどん詰まり感が軽減されます。
現に、私は大嫌いだった義母と上司との関係がかなり改善できました。
HSPのあなたはこんな風に相手を変えようとしていませんか?
こうすべきなのに! 気付かせてやりたい!
何でこんなことするの! 無神経だよっ!
時には「天罰が下ればいいのに!」とさえ思ってしまうこともあるかもしれませんが、そんなことを待っていても時間と労力のムダです。
相手を変えるよりも自分が変わったほうが確実に効果が出ます!
苦手な人とつきあうことがつらいのは、相手と距離を置くことができないために、この先も答えがでないままか、と行き詰ってしまうからです。
HSPは先行きをあれこれ考える特徴があるため、いっこうに解決策が見えないことで消耗してしまいます。
ですが、人嫌いなHSPでも苦手な人とうまくやりすごす方法があるのです。
それも、相手の見方と自分の態度を変えるだけでできるのです。
- 苦手な人の見方を変える
- 苦手な人への態度を変える
は実は表裏一体のセットみたいなもので、①をやると②もできるようになります。
ぜひともトライして逃げ場がない人間関係の苦しみから自分を解放してあげてください!
秘訣その① 苦手な人の見方を変える
相手を嫌いになるのは相手の行動が理解できないからです。
嫌いな相手のことなんか考えたくもない!と思うかもしれませんが、ちょっと相手を分析してみてください。
「どうしてそんなことをするのか」が理解できると気持ちがグンっと軽くなりますから!
苦手な人の見方を変えるには手順があります。
手順1)何が嫌なのかをリストアップする
手順2)誰に対してもそうなのか、観察する
手順3)どうしてそうするのか?ともう少し考察する
例を挙げて説明していきましょう。
手順1)苦手な人の何が嫌なのかをリストアップする
まずは苦手な人、嫌いな人の「何が嫌なのか」をリストアップしてみましょう。
例)
・厳しい指導
・高圧的な口調
・ずっと愚痴られる
・自分と周りへの態度がちがう
・遠回しにダメ出ししてくる
手順2)誰に対してもそうなのか、観察する
次に、その行為はどの相手に対しても取っているものなのか、あなただけにしてくることなのか、観察しましょう。
誰にでもそういう態度をとっている場合
→あなただけに意地悪なのではない
→あなただけが嫌われているのではない
HSPはつい自分に原因があるのでは?と考えてしまうため、あなたが嫌われているのではない、とわかるだけでも不安はやわらぐはずです。
つまりあなたの苦手な人は、
ただ愛想のない人、人に好かれようとしていない、マナーに欠けているだけ
なのかもしれません。
あるいはツンデレなのかも??
そういう人なのだ、と感情をからめずに見るようにしてみてください。
あなただけに嫌なことをしてくる場合
万が一、相手があなただけに嫌なことをしてくるのだとわかっても、必要以上に動揺せずに、ただ「そうなんだな」と思うだけにとどめましょう。
苦手な人に好かれる必要は、ない
HSPはつい恐怖心や不安から相手に好かれなくてはならない!と思ってしまうかもしれませんが、苦手な人に好かれて関わりが深くなるよりは、嫌われている方がかえって好都合なことがあります。
感情的にならずに、ただ事実だけを見つめるようにする
手順3)どうしてそうするのか?もう少し考察する
次は、相手の行動の理由、目的が何なのかを考察してみてください。
HSPが得意とする本質を見抜く洞察力をフル稼働させるのです!
先ほどの例でいえば、
厳しい指導
⇒スキルを向上させたい熱意から
⇒指導をしている上司も上層部からノルマを課せられていた
⇒単なる八つ当たり
というように、行動の背景がみえてくることがあります。
行動の理由、目的がわかってくると「なぁんだ、そうだったのか」と多少なりとも偏見や誤解も薄まっていき、納得できる点も出てきたのではないでしょうか?
できたら想像の範囲をこえて、周囲のひとにも聞いてみてください。
「Aさんも上からガミガミ言われてて大変みたいよ」
なんて意外な事実が見えてくることがあります。
それでも納得できない場合は?
それでも納得できない、理不尽だ!と思う場合は、もう少し考察を深めてみてください。
上記の例でいえば、「単なる八つ当たり」が該当しますね。
なんで八つ当たりしてくるのか?
↓
・偉ぶりたい=自分の価値を誇示したい=自信のなさの現れ
・マウンティングしてくる=負けるわけにはいかない=自分の価値が失われる恐怖
このように、嫌がらせの行動の裏には大抵、「もっと認められたい」という思いが隠れているものです。
これはあくまでも相手の心の問題であって、あなたには関係のないことです。
このように相手の深層心理を明るみに出して冷静に判断していくのです。
秘訣その①の結論
- 相手を嫌いになるのは相手の行動が理解できないから
- 行動の理由がわかると怒りや苦手意識がやわらぐ
相手を嫌いになるのは相手の行動が理解できないからだと言われています。
「どうしてこんなことをするんだろう!」
「こうすべきなのに!」
と思って嫌っていた理由も、その背景や目的がわかると、相手も人間らしい悩みをもっているんだな、と、すこし多めに見てあげられるようになってくるのです。
秘訣その② 苦手な人への態度を変える
さぁ、相手の見方を変えた次のステップは、苦手な相手への「自分の態度を変える」です。
そりゃぁ、態度を改めれば嫌いな人ともうまくやれるでしょう、と思うかもしれませんが、
苦手意識のある人への態度というのは、得てして反射的にやってしまうものです。
この反射的に、というのは意識して改めようとしても、無意識のうちにやってしまうものだからコントロールがむずかしいのです。
では、どうするか。
無意識下にある「思い」に気づくと反応が変わってきます。
よく潜在意識といわれるものです。
潜在意識の書きかえ方
潜在意識の書きかえは、秘訣①でやったことを自分に向けてやってみるとできます。
手順1)自分が嫌い、苦手と思うときの感情をリストアップする
手順2)誰に対してもそうなのか、観察する
手順3)どうしてそう思うのか?ともう少し考察する
ちょっと違うのは、手順1のリストアップするものは「感情」という点です。
詳しく説明していきますね。
手順1)自分が嫌い、苦手と思うときの感情をリストアップする
相手のことを嫌いだ、苦手だ、と思うとき、どんな気持ちなのか、「感情」を書き出してみましょう。
- 私はがんばっているのに不公平だ!
- もっと大切にしてもらいたい
- ちゃんと私を見て欲しい
こんなような悔しさや欲求が出てくると思います。
手順2)誰に対してもそうなのか、観察する
では、こういった感情は誰に対しても沸き起こってくるものか、振り返ってみましょう。
大抵は、特定の誰かだけだったり、似たような行動をしてくる人だったりします。
そこに、ヒントが隠されています。
例えばいつも自分に注意をしてくる人がいて、こちらの言い分も聞かずに一方的に
言われて悔しい思いをしているとします。
自分としては、
- 「注意するからにはきちんと状況を見てから言って欲しい」
- 「決めつけで人を判断しないで欲しい」
という思いがあるのに、それも伝えられずに悶々としているとしましょう。
すると、別の人にまた同様なことをやられた場合、「まただ!」と強く反応してしまうのです。
このように、自分のなかに未消化の感情があると、人は強く反応してしまうのです。
手順3)どうしてそう思うのか?ともう少し考察する
もう少し、深掘りしてみましょう。
では、どうして自分はある出来事に強く反応してしまうのでしょうか?
これは幼少期に感じていた「未消化の思い」がまだここにあるんだよ!と悲鳴をあげているからなのです。
(この傷ついて泣いている「未消化の思い」のことを「インナーチャイルド」といいます)
あなたが幼い頃に親や大人に本当は伝えたかったこと、わかってもらいたかった思いが潜んでいるため、
「私をこれ以上傷つけないで!」
と相手の態度に敏感に反応してしまうのです。
「どうせ私なんか」という思い
過剰に反応してしまう感情の根っこには
- どうせ私なんかがんばっても認めてもらえないんだ
- どうせ私の言うことなんか聞いてもらえないんだ
という思いが潜んでいます。
潜在意識はどんなにとり繕ったところで、ひょんなことで爆発したり、無意識のうちにあなたの言葉や態度のはしばしに現れてしまっているものです。
つまり、あなた自身が「どうせ自分なんか」と思っていると周囲の人も態度や言動からそのように扱ってくるため、嫌いな人は嫌いなまま、いたちごっこで問題は解決しません。
けれどもおもしろいもので、この苦手だな、嫌いだな、と思っている相手をよーく見ていくと、自分の嫌な部分と重複していたりするのです。
そんなはずはない、と最初は反発して認められないのですが、あるときに「あぁ、自分なりの正しさを押しつけてくるとこが…」という風に見えてきたりします。
秘訣その②の結論
- 「未消化の思い」に気づくと敏感に反応しないようになれる
- 苦手な人、嫌いな人は自分の嫌な部分の鏡
あなたの中で長年ほったらかしにしてきた「未消化の思い」と向き合ってみてください。
敏感に反応してしまう出来事はあなたの苦手を解決する大きなヒントになります。
また、苦手な人、嫌いな人に投射している「自分の欠点」に気づけると、過剰に反応してしまうことが収まってきます。
さいごに
苦手な人、相性の悪い人はどうしてもいるものですし、嫌な出来事も避けては通れません。
しかし、それがあなたがラクになるためのヒントなのです。
人は自分とは違う価値観やルールを批判してしまうものですが、その怒りは自分の感情の問題を解決できるヒントだったなんて、すごい仕組みですよね!
私はできることなら一人きりで誰にも会わずに暮らせたら…
なんて妄想に取り憑かれてしまうのですが、人がひとりでは成長できないのはこういうことなのか、と思い知らされました。
過敏に反応してしまうこと、苦手で仕方が無い人にもちょっと勇気をだして向き合ってみてください。
最初はキツいかもしれませんが、心のお荷物はもうおろしてもいいのではありませんか?
人付き合いや人間関係の悩みが軽くなると敏感さに変わりはなくても、だいぶ生きやすくなります。
「そんな事もあったなぁ」と笑えるくらいに消化できて、あなたが本来の明るさを取り戻せるように健闘を祈っています!